人気ブログランキング | 話題のタグを見る

イタリアのチクリとオールドロード

Nacoさんのサイトで紹介されているので,ご存じの方も多いと思いますが,
ANAの機内誌『翼の王国』の11月号にイタリアのチクリ(自転車工房)を訪ねる記事が
掲載されています。しかも,ネット上で読めるんですよね。ありがたい!→サイトはこちら

イタリアのチクリとオールドロード_e0165831_13213030.jpg


こうしたチクリの情報は『イタリアの自転車工房物語』(八重洲出版)などでも読めますが,
最新の情報はなかなかないので,今もまだ鉄のフレームを扱うイタリアの工房が健在だと
わかってよかったです。これは助かります。






というのも,次にロードレーサーを買うなら鉄(クロモリ)のフレームだと思っていて,
その際に国内ビルダーじゃなくてイタリアのチクリにフレームをオーダーするという
選択肢もありだなと思っているからです。

まだボンヤリとした夢ですが,「走りを求めるのか,ルックス重視でゆくのか」という
実に頭の痛い二者択一もあって,いざ実際にオーダーするとなると,かなり迷走する
可能性も。

さらに,真剣にパーツ構成などを考え出すと昼寝もできないほど悩むと思います(笑)

もちろん,「ロードレーサーは走ってなんぼ」というのが,ボクの趣味スタイルの基本
(というか,限られた小づかいゆえの制約)です。狭い家における自転車の台数だって
限られていますから,飾るだけの自転車は買えない。買わない。そこにリスペクトがある。

でも一方で,10年前に自転車趣味を再開して以来,1970年代のロードレーサー,
具体的に言うと,当時エディ・メルクスが乗っていた,クロモリフレームにカンパ中心の
パーツで組んだロードが,ボクの心の中でますます強い憧れになってきてもいるのも事実。

少年の頃にとうてい手が届かなかった遙か彼方の夢を今!というわけですね(笑)


イタリアのチクリとオールドロード_e0165831_13274345.jpg


上の1枚,それから下の3枚はFlickrで見つけたoldcampy's photostreamから
お借りしたものです。

*Sorry! Please just tell me not to use your photos here if you mind.

年代こそ,ボクが憧れていた1970年代前半のものではなく,少し後のものですが,
レイノルズ531のパイプ,イタリアンカットのラグ,カンパの変速機やブレーキ
(ボクが憧れたのは'71-73のヌーヴォレコード),チネリのハンドルまわり,
同じくチネリのサドル(ウニカ)etc.と'70年代のコンペティションモデルの雰囲気が
よく分かる良い写真です。憧れたなあ。

イタリアのチクリとオールドロード_e0165831_13473775.jpg


イタリアのチクリとオールドロード_e0165831_13475328.jpg


イタリアのチクリとオールドロード_e0165831_1348392.jpg


ね,美しいでしょ!
いいなあ,やっぱり。どこにも無駄のないシンプルにして力強いラインの集合。

もちろん,変速やブレーキの性能などは現代のロードとは比べものにならないわけで,
走りを求めるなら,いろいろ我慢せんとあかんわけです。こっちの方向に行くと。

そこで,あくまでもこうしたヴィンテージロードのイメージや雰囲気を感じさせる
デザインのフレームやパーツで「走りを求めても応えてくれる」鉄の1台を作ろうか,と。

イタリアなら,パッと思いつくのはデ・ローザですが,表だってはオーダーを受け付けては
いません。クザーノ・ミラニーノまで出かけて直談判すれば,何とかしてくれるでしょうけど。
イタリアだし(笑)

イタリアのチクリとオールドロード_e0165831_14385584.jpg


2003年に旅行の途中でデ・ローザに立ち寄ったときに,フロントマンである
次男クリスチアーノさんからは「いつまでも鉄にこだわらずに」と釘をさされました。
でもやっぱりねえ,オッサンは鉄ですわ,70年代よもう一度,ウーゴさんお願いっ!

イタリアのチクリとオールドロード_e0165831_14453018.jpg


こうした夢はある程度ハードルが高い方がいいので,いろいろ足かせを考えてます(笑)

たとえば,ちゃんとイタリア語で細部の注文を通すことができるように勉強してから
現地に行く,とか(デ・ローザなら次男氏や姪御さんは英語でOKですが)。

もっと小さなチクリの現状や歴史もちゃんと知ってからにするとか。

とまあ,『翼の王国』の記事は,忙しい仕事の手をとめて,しばしボクを夢想の世界に
いざなうのでした。

イタリアで自転車旅もしたいしなあ。
Commented by hiro at 2009-12-02 16:43 x
やっぱり鉄はええですねぇ、オヤジは鉄ですわ
ボクは昔乗ってたメルクスの復活を企んでるところです

イタリア語で細かくオーダー出来ても(ムラーカは日本語OKかな?)
その通り出来てくるかは神のみぞ知る状態なので
足かせなんて言わずにどーんと行ってしまいましょう(笑)
迷ってる間に作れなくなっちゃいますよ!
イタリア自転車旅ならいつでもお供しますから
Commented by サカリキ at 2009-12-02 17:13 x
ボクもあと15~20年位したら、
クロモリレーサーが一台欲しいです。
どうかその頃までチクリが健在であってくれますように。

イタリアの自転車旅もしてみたいですねぇ。
小さなチクリを巡ったり、
ジロのコースを走ってみたり、
ギザッロ教会に立ち寄りたいし、
カルチョの試合も観に行って、
美味いもの食べて・・・。

といろいろ夢ばかり、膨らんでしまいます(笑)
Commented by ZUZIE at 2009-12-02 18:02 x
私は鉄>アルミ>カーボンときて
鉄に回帰しつつあります。。。
マッサー中野さんもNAKAGAWAの鉄で
作ってられましたね。
イタリア走ってみたいです。
Commented by ペダル at 2009-12-02 19:29 x
hiroさん,鉄万歳!(笑)
えっ,メルクス!?そんな隠し球持っているんですか。うわ〜。

「足かせ」というか,準備なんですよねえ。どうせ行くならプロセスを楽しみたいと。
自転車そのものだけなら,日本でもお金さえ出せばサッと買えるわけですから。
(そのお金がまずは大問題ですが・笑)
イタリア自転車旅,行きましょう!
hiroさんと会ってようやくイタリア方面の自転車旅が現実味帯びてきました。
フランスはソロでもまずはエタップに出るつもりにはしていたのですが。
一緒に行く人が自転車以外の趣味も近い人の方が楽しみが倍増しますもんね。
Commented by ペダル at 2009-12-02 19:33 x
サカリキさん,昔から賢人の言葉にこういうのがありますー「サカリキ老い易く,
自転車成り難し」と。
部屋も片付いたのですから,どんどんいってみましょう(笑)
Commented by ペダル at 2009-12-02 19:35 x
ZUZIEさん,やっぱり鉄回帰ですか。鉄はいいですよねえ。
中野さんがNAKAGAWAを作られていたのは知りませんでした。
例のRaphaのプロジェクトの成果もぜひ見たいですねえ。
Commented by Hato at 2009-12-02 20:12 x
ロードバイクに乗り始めてまだ1年も経ってないですが、
クロモリに憧れのようなものはあります。僕も次の次はクロモリかな(笑
チクリ特集5ページ目、年配のサイクリスト達のキャプションが面白かったです。

『一日中乗って、夕食の準備ができた頃に帰宅すると
「女房も準備できている(カンカンに怒っている」らしい。』

やっぱりこういうのは世界中どこも一緒ですね〜(笑
将来、爺さんになっても一日中乗ってたいですね、できたらクロモリで。
でも女房の準備はできてない方がいいけれど(笑
Commented by yuu at 2009-12-02 22:56 x
はじめまして。以前からペダルさんのブログを楽しく読ませてもらってます。

僕は今年の3月にクロスバイクを購入してから自転車の世界にどっぷりハマってしまい、先週の土曜日Casatiのクロモリフレームを注文してきたところです。

>真剣にパーツ構成などを考え出すと昼寝もできないほど悩むと思います(笑)
>ヴィンテージロードのイメージや雰囲気を感じさせるデザインのフレームやパーツで「走りを求めても応えてくれる」鉄の1台を作ろうか

まさに僕の今の状態ですね、毎日浮ついております(笑)。フレームから徐々に完成車のイメージが出来上がっていくプロセスはとても楽しいものです。自転車が完成したらいつかペダルさんの地元である六甲山にも挑戦したいです。その前に体力をつけないといけませんが。
Commented by jun.skywalker at 2009-12-02 23:35 x
翼の王国サイト情報ありがとうございました。
職人技を未来に残すには、それを数多くの人に使って貰わなければならない・・・伝統産業と言われている職種が多い日本でも顕著ですね。(私の分野もその流れなもんで・・・)

26年前に乗っていたALANを引っ張り出してきたのが2年前。
当時20歳の私はAll Campaでは組めずディレーラー(nuovo record patent-76)・ブレーキ(G.S.)・ハブ(record)のみ。
このold campaとcinelli MOD CAMPIONE del MONDOを友人の倉庫に眠るclassic super corsaに移植したいと画策中です(笑

しかしcampaのブレーキレバーパットが天然ゴムなんで半年ぐらいでヒビ割れしてくるのがなぁ~なんとも痛し痒しです
campa交換用レバーパット結構なお値段するんです(苦笑
Commented by みっちょむ at 2009-12-03 00:14 x
こんな本が最近出たみたいです。
ご存知でしたか?

ttp://books.rakuten.co.jp/rb/%E8%87%AA%E8%BB%A2%E8%BB%8A%E7%AB%B6%E6%8A%80%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E3%82%92%E2%80%9C%E5%A4%89%E9%80%9F%E2%80%9D%E3%81%97%E3%81%9F%E9%9D%A9%E6%96%B0%E3%81%AE%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%84%E3%81%9F%E3%81%A1-%E3%83%91%E3%82%AA%E3%83%A
D%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3-9784777914760/item/6228051/

物欲は止まらない(笑)
Commented by ペダル at 2009-12-03 01:19 x
Hatoさん,今のペースだとアッという間にベテランライダーですよ(笑)

特集のあのキャプション上手ですよね。ボクも思わず笑いました。
実際,イタリアへ行くと,たしかに週末に郊外を走っているオヤジの集団を
よく見ます。でも,みんなバールなんかでくつろいでいるので,100kmも
200kmも走ったら,たしかに夕食時になるんでしょう。面白いなあ。
Commented by ペダル at 2009-12-03 01:22 x
yuuさん,はじめまして。おっ,Casatiですか,通なブランドですねえ。
ボクもLinea Oroが今すごく気になります。
近年のイタリアンバイクの中では鉄(クロモリじゃないですが)であのスタイルは傑作ですね。
よろしければ,納車のあかつきには写真を見せて下さいな。
今後ともよろしくお願いします。
Commented by ペダル at 2009-12-03 01:24 x
jun.skywalkerさん,どういたしまして。
AlanにSuper Corsa,いいですねえ。ぜひリストア成功させて下さい。
Commented by ペダル at 2009-12-03 01:29 x
みっちょむさん,情報ありがとうございます。さっそく書店で手にしてみます。
ボクはそれほどカンピークレージーではないので,一通りの歴史がわかれば
それでいいのですが,本としての魅力があれば一冊欲しいですね。

まずはこちらから入手しようと思ってます。
ttp://cyclesgrandbois.com/SHOP/CB.html
Commented by hiro at 2009-12-03 14:12 x
「グランボア」って知らんなぁと思ってたらアイズさんの事やったんですね、あそこなら納得です。今度一緒に行きましょうか?
Commented by ペダル at 2009-12-03 14:39 x
hiroさん,そうです。アイズさんのことです。行きましょう,一緒に。
グランボアはブランド名でしたっけ。
Commented by おれんじおるか at 2009-12-03 22:45 x
クロモリいいですよね。

高校生には海外のフレームにはとても手が出なかったので、パナソニックやZUNOWのクロモリに乗ってたりもしましたが、今では国内外問わず良いクロモリフレームにめぐり合うのは一苦労ですね。

今はNAKAGAWAに乗りたいですが、納期とかかなりかかるみたいです。
Commented by ペダル at 2009-12-04 07:48 x
おれんじおるかさん,やっぱりZUNOWなんかの名前が出てきますね。
おるかさんくらいのキャリアになると(笑)
他に3連勝,Mobius,ZEPHERなんかの名前を昔はサイスポなんかでも
よく見かけました。
各ショップの広告に載っている丹下,石渡なんかのパイプの優劣を
よく知りもしないのにあーだこーだ議論するのが,ボクなんかの年代の
中学生当時の楽しみでした。まったく様変わりしましたね。
名前
URL
削除用パスワード
by pedalweb | 2009-12-02 14:57 | ツーリング/ポタリング | Comments(18)