シクロクロス車で行くツーリング

先週土曜日の『#2酒蔵めぐりCXツーリング』の話,時間がたってしまったので,別エントリーで書くことに。

コースはだいたい1月に行った初回と同じなので,ちょっとちがった視点で書いてみます。

題して「シクロクロス車で行くツーリング」。
しかもそこに「酒蔵めぐり」なんて付いてると,そそられるでしょ?オヤジ的には(笑)


e0165831_724989.jpg



*その1・ロードレーサー乗りがシクロクロス車に初めて乗ったら*

おっ,なんか乗り心地いいやん,とまずはちょっと感心。

とくにふだん乗っているロードがクリンチャータイヤ履いているなら,よけいにそう思います。

シクロクロス車ってわりと路面の良い道を走るときでも,クリンチャーで3-3.5気圧,チューブラーで
それより1気圧低めくらいの空気圧にするので,乗り心地が「ポワンポワン」してるんですよね。

かといって,32-35Cの太さのシクロクロス用タイヤだともっと太いMTB車のタイヤほどは
路面抵抗がなくて,舗装路を快走するのも思いのほかしんどくないと感じるはず。

もちろん,もともと未舗装路を走るための自転車ですから,舗装路面をより多く走るツーリングなら
ロードレーサーの圧勝。
アラブ種の馬がサラブレッド向きの馬場では不利なのと同じですね(笑)






*その2・シクロクロスツーリング向きの道は?*

ロードレーサーに比べて,ある意味「扱いやすい」車種である反面,シクロクロス車で走って楽しい道を
探すのはけっこう大変です。

今回のルートも,キャリアの長い友人がかなり土地勘のある人物(実は三船元プロ)から仕入れた
情報をもとに,ボクらが最大限走りやすい道を選んで工夫してくれたもの(ヒロさん,ありがとね)。


e0165831_8321252.jpg


道探しが「けっこう大変」というのは,ふたつの理由から。

まず,機能的にMTBほどは起伏のキツい地形や荒れた路面には対応できないので,
「ある程度は道らしい道」じゃないと乗っていけずに担いでばかりになるはめに。

かといって砂利道がずっと続くジープロードっぽい道ばかりだと単調で飽きてしまうので,
少しは山道っぽいおもむきもあって,何とか降りずに走れる道...なんて,案外ないんですよね。


e0165831_8272390.jpg


しかも,シクロクロスで走ってちょうど気分がいい道って,往々にしてハイキング道や地元の方が
農作業や林業のメンテで使われる道であることが多く,基本的には「自転車通行の優先順位が
低い道」である場合がほとんど。

ロードレーサーでの車道走行とは逆に,「地位が低いけど速度は速い」という,通行ヒエラルキーの中での
倒錯した自分の立ち位置というか走り方を意識してルートを決めなければいけないことが第一の理由。

さらに,対人や対車面の気づかい以上に「自然に対する配慮」が大事でもありますしね。

以前三船元プロのシクロクロス講習で印象的だった言葉に,「自転車で通るときはできるだけ
走った跡を残さない,道に優しい走り方を心がけて下さい」
というのがありました。

法面を無用に崩したり,ハイキング道にしつらえられた木や石の階段を壊して走るのは言語道断。

上の写真でも階段を傷つけないように,ここは降車して担ぎで歩いていますが,以前の講習時に
たまたま通りあわせた某ショップのMTBグループはここを無神経に乗車のまま下っていました。

もちろん,地元の方が額に汗して作業されたお手製の木の階段なんて,MTBのタイヤでアッという間に
壊れてしまいます。

こういう場面では,自分たちが「オートバイ並みに環境破壊する可能性がある」ことを忘れないで
おきたいものです。


e0165831_847414.jpg



*その3・どこに行けばルートがあるの?*

一番てっとり早い方法は,今回のように土地勘ルート勘のあるシクロクロス乗りと知り合うことでしょう。

もちろん,それができないことも多いですし,そもそもシクロクロス車に乗り始めたばかりのビギナーには
そんな知人もまったくいない方がふつうです。

となると(ボクもそうですが),地元周辺をカバーしたハイキング地図を拡げて,あそこは行けそうかな?
ここはダメかな?なんて地図のスキャンから始めるしかありません。

で,実際に行ってみると(ボクもたいていそうですが)全然乗れなくて担いでばかりのルートで,
シクロクロスというよりはハイキング,もとい藪こぎだったり,たまには崖から落ちたりする(笑)

でも,それもけっこう楽しいもんなんですよ。
ロードレーサーに乗って舗装道路を「おすましして」走るのとはちがう楽しみ。

自分が「やんちゃな頃」に戻った気がする。
まあ,トム・ソーヤー気分を味わえるわけですね(笑)


*トム・ソーヤー的な冒険という性格上,実際にシクロクロス車で走って楽しめる距離と獲得高度は
 ロードレーサーと比べると半分,ルートによっては3分の1。路面の荒れによる負荷も大きいし。


e0165831_935451.jpg



*その4・ダーティーヒーロー*

たとえ好天の日でもシクロクロスっぽいツーリングに出かけて,自転車に泥もつかず濡れもせず,
葉っぱや草がこびりつくことなく帰ってくるとなんて,まず考えにくいことです。

「汚れてナンボ」な自転車でもあるわけです,シクロクロス車って。

これがレースともなると,エンドやらディレーラーやらがバンバン壊れるし(これはボクが下手なだけ?)
パンクだって頻繁です。

ツーリングの場合は,自分のテクニックを上まわるような走り方さえしなければ,そんなにひどいことに
なることはまずないでしょう。そんな走り方は自然をも傷つけることになるし。

で,慣れてくると,自転車が泥だらけになるのも楽しめるように。

いや,後の始末は厄介だなあとは思いますが,「洗って,ふいて,注油して調整すれば,また機嫌良く
走ってくれる乗り物だ,自転車は」ということがしみじみ実感できる時間でもあるわけで。

舗装路だけを走る自転車に乗っていると,なかなかこうは思えなくて,ちょっと「猫可愛がり」になりがち
ですが,シクロクロス車とはもうちょっと「対等なつきあい」ができるかなあ(笑)


e0165831_9151265.jpg



ということで,思いつくままに「シクロクロス車で行くツーリング」について,メモ書きしてみました。

場所によっては地元のショップが自分たちのローカルコースをメンテされていて,そこに入るなとか,
コースの情報を口外するな,というクローズドに使われる「なわばり」の側面もあったりで,
ロードレーサーに比べると意外にシクロクロス車をレースユース以外で楽しむのは大変です。

でも,一方で,せっかく乗り始めたシクロクロス車を使って未知の土地を走ってみたいというのも
自転車乗りの自然な探求心。

自然環境と地元の方への配慮を最大限に払いつつ,うまく工夫して楽しみたいですね。
Commented by たかい at 2011-12-16 11:19 x
いいですね~
週末にCXが納車なので楽しみです♪
また色々教えてくださいね~
Commented by ペダル at 2011-12-16 11:49 x
たかいさん,おおおっ!今週納車ですか。いいですねえ。
ぜひ一緒に走りましょう。きっと滋賀方面はいっぱいいい場所ありますよ。
Commented by ZONO at 2011-12-16 19:52 x
流石は師匠!! 楽しさが鬼のように伝わってきます!!
今度は是非シゲオ練のレポートを(笑)
Commented by ペダル at 2011-12-17 11:49 x
ZONOさん、クロス車はレースもいいですがツーリング楽しいですよ。
「崖から落ちたり」とか「(ロード車)猫可愛がり」は誰かさんを
頭に浮かべながら書きました(笑)
Commented by おぺら at 2011-12-19 23:54 x
クロス車でツーリング。いいなぁ。
私たちは30年ほど前、ありあわせのパーツを組み込んだバイクを六甲山や北摂の山々に持ち込み、遊んでおりました。なぜかコケると笑ってましたねぇ。
あの頃、路面を痛めるような走りをしていたのでは?と反省しつつ、当時はブロックパターンのタイヤもなく、まともに制動するブレーキもなかったですからねぇ…(言い訳です)

最近シクロ車調べてます。でも、ちょっと迷ってます。
Commented by ペダル at 2011-12-21 00:30 x
おぺらさん,まさにおぺらさん向きですよ,シクロクロス車って。

それにしても30年前に北米でリッチーやフィッシャーがやってたのと
同じ遊びをしてはったんですねえ。
なんでそれを事業化されなかったんでしょう。していれば
今頃...Fujiokayamaが世界のブランドに(笑)

一度ボクの自転車に乗ってみて下さい。近場にいいフィールドもありますし。ホントぜひ!
Commented by hiro at 2011-12-21 19:19 x
相変わらず写真がいいですね、スゴく楽しそうに見える(笑)
実際には毎度おなじみなルートで申し訳ないです、なかなか新規開拓できなくて、、、
乗車率が高くないと面白くないし、クロスのルートを考えるのは難しいですね。
でもクロス車って乗ってて楽しいし、レースだけじゃ勿体ないですもんね。
今度は僕の知らないエリアで走ってみたいんで、ご検討を!
Commented by ペダル at 2011-12-21 23:54 x
hiroさん,「楽しそう」って。楽しかったじゃないですか,実際(笑)

なかなかこちらでも続けて乗れるルート見つけるのは難しいですね。
年明けにいろいろ走ってみますんで,お楽しみに。
by pedalweb | 2011-12-16 09:27 | シクロクロス | Comments(8)