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自転車でラクに坂を登る方法

先日の『あわいち』であらためて思ったのですが,ロングツーリングのときに
登りが好きか嫌いかで,かなり自転車での旅の印象が変わってしまいますねえ。

登りで苦労した自転車後輩のkawaiさんには申し訳ないのですが,
155kmほどの道のりなら最低あれくらいの登りがないと,ボクには物足りない(笑)
だって,ひたすら平地を100km以上も走り続けても退屈じゃないですか?

そもそも,ロードレーサーに乗って遠出をしようとしたときに,登りを避けて
平地ばかりでルートをとろうとすると,選択肢がごくごく限られてしまって,
毎回同じところばかり走ることになったり,山がちな日本で行けるところが
限られたりと,すごく窮屈なことになってしまいます。

そこで,「どうすればラクに長く登ることができるようになるのか?」
ボクに言える範囲で書いてみます。
網羅的でもシステマチックなノウハウでもありません。
それに第一,オレ「速くて強い人」じゃね〜し!(笑)

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その1)景色のきれいな行き先を探す。

いつもなら考えもしない行き先を思い浮かべます。ふだんなら,とてもじゃないが
「自転車で行くなんて思いつきもしない場所」がいいでしょう。
日本国内なら,そうやって思い浮かぶ場所に行くには,少なくともひとつやふたつ,
必ず峠や登りが含まれるはずです。
登らなきゃ行けない,見れない行き先を決めることで,登るためのモチベーションが
出てきます。

ボクの場合は,自転車趣味(とくにロードレーサー)に復帰して,何のきっかけか,
最初に強く思い立った行き先が「日本で一番高い所までクルマで行ける場所」
つまり乗鞍スカイラインでした。

「高度3,000m近くまで自転車で登るってどんなんやろう?」
「どうやったらそんなとこまで登れるねん?」と思って調べると,
いろいろとネット上に先輩やアドバイザーがいたのでした。
彼らに教えてもらったり,試行錯誤しているうちに,
どんどん「登り」自体が面白くなったのですね。

上の写真は,乗鞍のヒルクライムレース後の下山時の風景ですが,空の澄み具合,
雲が目線の高さにあるのは何度見ても気持いいもんです。

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その2)ローカル情報のある「ホームコース」を見つける。

自宅から30分以内でアプローチにたどり着ける登りのコースはありませんか?
とくに,ネット上などで何人もの人が計測タイムを出しているようなコースは?

ボクの場合は,北摂箕面の「勝尾寺」の登りでした。以前住んでいた豊中市のウチから
ほぼ30分。ここは言ってみれば,大阪北部のローディーのアシ試しのメッカ。
○○分なら乗鞍は○○分だとか,栂池は○○分だとか,よくネット上に情報が見つかります。

はじめの2年くらい,ボクはどこのチームにも属さず直接教えてもらえる人も
いなかったので,とにかく,そうしたコースタイムを目やすに走ってみて
自分の実力を測定していました。

最終的にレースでのランキングアップを目標としてはいない人でも,
「昨日より今日の自分は速くなっている」というのは嬉しいことなので,
単調になりがちな走る練習にメリハリができます。

平地走行って,こういう目やすのあるコースって,ほとんどないでしょう?

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その3)トップライダーと(強度はちがっても)同じスキルで登る。

「自転車でラクに坂を登る方法」というタイトルで,登りの苦手な人に向かって
書いているのに,こう書いても答えになってね〜じゃん!と思えるかもしれません。

でも,いろいろ雑誌やネットの情報を見ても,どのアドバイスでも必ず言っているのは
「速い人は最大限ラクに登っている人だ!」ということなんですよね。

きっとランスやパンターニが人間とは思えないスピードで,ラルプ・デュエズや
クール・シュヴェルを登っているときって,ハタから見ているのとちがって,
彼ら自身はものすご〜くラクに登っていたんだと思います。
心拍が最大値の80%を越えるのは,きっとラストの500mくらいじゃないのかなあ?

ボクのように低いレベルのサイクリストでも,慣れてくれば,15%くらいまでの
斜度の坂はアシにたいして力をこめずに登ることができます。
そんなとき,実はボクなんかでもランスやパンターニとスキル自体には
大きな差はないんじゃないかと思います。

もちろ〜ん,身体能力や練習量はまったく違いますよ。
いわば「投資額」が違いすぎて「リターン」を比べても意味をなさない投資みたいな
もんです。かたやヘッジファンド。こちらはヘソくりの範囲内でチマチマやってる
個人投資家。比べることすら意味ナンセンスな比較。
でも,「投資のシステム」自体はそんなに変わらないのでは?と思うわけです。

だから,タイムを出せと言われると,さすがに走りが苦しくなりますが,
時間さえ気にしなければ,ボクだって,疲労困憊することなく,ツール・ド・フランスの
山岳ステージを完走することはできます。
疲労の原因はあくまで「自分のレベルを越えた強度で登ろうとすること」ですから。

ライディング・フォームやペダリング・スキルの詳細は雑誌なんか(たとえば,
今月2009年3月号の『バイシクル・クラブ』など)を見ていただくとして,
ボクが自分で走る時に実際に気をつけていることは次の2点です。

・「無理に踏んで登る」ことは滅多にしない。軽くクルクル回せるギアで,できるだけ
 アシに疲れをためないように登る。

 2割くらいは「踏む」こともあるけれど,それ以上「踏んで登る」としたら,
 それは自分にはまだ時期尚早なコース。

 楽しく登りのリズムをキープできる登りをたくさん登ることが一番。
 そうやってゆくうちに,そのリズムをキープできる登りの斜度や距離が
 自然に伸びてゆくはず。

・「自分が推進力だ!」とは思わない。進むのは自転車だ。自分は自転車の推進力に
 ちょっと「きっかけ」を与えたり,「手助け」をするだけ。とにかく,自転車が進む力を
 効率よく活かすペダリング(とくにそのタイミング)を覚える。

 たとえば,典型的なのが「ダンシング」の技術です。いわゆる「立ち漕ぎ」ですが,
 実際には「漕ぐ」のではなくて,「自転車が進む方向へと,ペダルに自分の体重を
 あずける」のが「ダンシング」です。「ガシガシ」ではなく「ひょいひょい」と
 自転車を押し出してやる感じ,と言えばよいのでしょうか。


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とまあ,エラそうに書きましたが,鉄棒の「さか上がり」がまだできない人にとって,
もうできている奴の「したり顔」でのアドバイスほどウザいものはないのは分かってます(笑)

でも,たった1回のことなんですよねえ。
最初の1回逆上がりができてしまえば,もう一生そのスキルやタイミングを忘れることは
ありません。「自転車での登り」だって同じなんです。

「あれえ?この坂って,こんなにゆるかったっけ?」と思えることがあればしめたものです。
あとは,どんどん登るだけ。富士山だって,アルプスだって,お茶の子スイスイです。

それでもダメな方は,この方に教えを請うて下さい。
なんせ世界のミフネさんに登り方を教えた方ですから(笑)
 
       ↓
http://derosafrank.blog39.fc2.com/blog-date-20090223.html
Commented by kawai. at 2009-02-25 02:27 x
紹介してくださったミフネさんの師匠のブログによると、登りは腿に力を入れるのではなく、体幹を使うことが書いてありました。それって、先日の「あわいち」で、ペダルさんが言っていた、力を抜いてペダルをなでるように、ペダルの遠心力を殺さないように心がけることと同じことなんだなあと思って読みました。

いつか必ず登れる人になろうと思います。
Commented by 出呂吉 at 2009-02-25 05:13 x
登り疲れた人はいつでも門を叩きなさい。
我が門は万人に開かれています。
Commented by Frank* at 2009-02-25 05:17 x
登りの苦手意識はいまだ払拭できません。
以前ペダルさんとご一緒した「針テラス」の時よりは
マシになったとは思うのですが・・・。
ダンシングは少しずつですが楽になってきています。
しかし、まだまだです。
はりちゅう楽しみにしていま〜す。
Commented by ペダル at 2009-02-25 07:45 x
kawaiさん,あせらんといて下さい。
エラそうに書いているボクも前に言いましたように,はじめは勝尾寺でシッポまいて引き返しましたから。
それにくらべてkawaiさんは1回で制覇されてるので,ボクより進歩は早いはず。
まず,手近なところで「ラクなリズムで登れる坂」を見つけるとイイと思います。
あとはそこを「どうやればもっとラクに登れるか」を研究するわけです。

Commented by ペダル at 2009-02-25 07:46 x
うわっ,早くも出呂吉大先生からコメントを書きこんでいただいてる!かたじけない(笑)
すぐにでも門を叩きますっ。4月にいただけるはずのボクのジャージを見て下さいね。ボクの「決意」がわかりますから。
Commented by ペダル at 2009-02-25 07:50 x
Frank*さん。
登りくらい「苦手意識」を持ってて下さい(笑)
だって,Frank*さんって,よく考えたら他は何でもできるやないですか。
平地・洗濯・炊事・裁縫・変装・お笑い。あっ,それから「副業」のデザインも!
えっ?何かボク間違ったこと言ってます?
Commented by ペダル at 2009-02-25 07:52 x
それにしてもお二人とも何ちゅう時刻に書きこみしてるんですか?
ちゃんとウチ帰って寝てます?バイクに二人乗りしてブイブイ走りまわってませんか?
Commented by Hossy at 2009-02-25 17:13 x
ペダルさん、こんにちわ。乗鞍の写真、いいですね〜。
景色のキレイな所か。なるほど。
そういうモチベーションも大事ですよね。
とかく初心者は技術スキルのことで頭いっぱいですもん。。
早く師匠方がおっしゃることを体感できるようになりたいです。
Commented by ペダル at 2009-02-25 18:48 x
Hossyさん,こんにちは。
Hossyさんなんて見るからに「クライマー!」ですから,きっとアッという間にボク「ら」なんて
抜かしてしまいますよ。まずは6月の富士山あたりを目標にされては?
おっと,もう申し込みまで1週間となってました。→www.fujihc.jp/guideline.html
Commented by adr_97jp at 2009-02-26 01:38
一つ一つの項目を頷きながら読ませていただきました。
私の場合は単に上りで貯めた貯金を下りで一気に浪費するのが
好きなだけなのかも知れないのですが。

でも峠を上っていくと、だんだん空が広くなっていく感じがして
大好きです。
これからはもう少しだけ考えながら峠道を楽しませていただきます。


Commented by ペダル at 2009-02-26 08:36 x
adr_97jpさん,こんにちは。
「上りで貯めた貯金を下りで一気に浪費する」って,下りが速いってことですよね?
うらやまし〜。レースに出ると,たいして速くもない上りで抜かした人に下りでゴボウを抜かれる
という展開をボクはあきもせずにやってます(苦笑)
それから,「自転車でラクに坂を登る方法」をもうひとつ書き忘れてました。
「買い出しも兼ねる」です(爆)
by pedalweb | 2009-02-24 22:42 | ツーリング/ポタリング | Comments(11)